人間は誰しも認知的バイアスを持っている影響で、自分自身や周りの人々に対して思い込みを持っていることがあります。
思い込みにはメリットもありますが、その反面、思い込みが原因でトラブルが生じたり、自分の可能性を制限してしまうことがあります。
自分自身と向き合って、より良い未来を手に入れるための大切なステップとして思い込みを手放すことの大切さについて考えてみます。
思い込みのメリットとデメリット
思い込みにはメリットもありますが、同時にデメリットも潜んでいるのではないでしょうか?
メリット:
- 判断力の迅速化:
思い込みによって物事を速やかに判断しやすくなって、ある程度の時間やエネルギーの効率を上げられると言えます。 - 自己肯定感の向上:
考え方や信念に対する確信を持つことによって、自己肯定感を向上させることができます。
自分に自信を持つことは、成功するために重要な要素です。 - 創造性の促進:
思い込みによって、創造的なアイデアが生まれやすくなることがあります。
既存の枠組みから脱却し、新しいアプローチや解決策を見出すことができるのは嬉しいことですね。 - コミュニケーションを円滑にする:
思い込みを共有することで、人とのコミュニケーションが円滑になることがあります。
共通の前提や理解があるため、相手との意見のすり合わせがしやすくなることも嬉しく感じられます。 - ポジティブな影響を増やす:
思い込みは、自分自身や周りの人々にポジティブな影響を与えることがあります。
自信やエネルギーを与えることで、よりよい結果を生むことができる可能性があります。
デメリット:
- 誤った判断に陥ってしまう:
思い込みから正確な情報やデータをスルーしてしまうことがあり、誤った判断をしてしまうかもしれません。 - 視野の狭窄化:
思い込みによって既存の考え方や信念に固執するため、新しい情報やアイデアを受け入れることが難しくなる場合があります。 - 自己評価の歪み:
思い込みから自己の能力や実績を過大評価してしまい、目標設定や計画の立案に誤りが生じる可能性があるかもしれません。 - コミュニケーションの障害:
思い込みによって、他人の意見や感情を理解できなくなり兼ねず、そこからコミュニケーションの障害が生じて関係が悪化してしまうかもしれません。
もしも、思い込みを手放さないでいると…
…どうなってしまう可能性があるでしょうか?
- 現実とかけ離れた目標を立ててしまい、失敗してしまう?
- 自分を厳しく評価しすぎて、自信をなくしたり、新しいことにチャレンジすることが出来なくなる?
- 自分の見方が偏ってしまい、コミュニケーションがうまくいかず、人間関係に苦しむことがある?
- 否定的な考え方を持ち続けることで、ストレスや不安が増え、心身の健康に悪影響を与えてしまう?
- 自分のバイアスに気づかず、偏った判断をして誤った選択をしてしまうかもしれない?
そのため思い込みを避けることは、より客観的な判断をするために重要と言えますし、また思い込みによって誤った行動を防いでいきたいものですよね。
思い込みを手放すには…
まず、自分に対して客観的な視点を持ったり、肯定的な態度を意識していくことから始まると思います。
自分自身を客観的に観ることから、自分が過度に評価されているか、または過小評価されているかを認識していけるのではないでしょうか?
また、自分自身に対して感情を表現して優しい態度を持つことから、自己を信頼したり成長を促すことができていくと言えます。
自分自身に対する思い込みを手放すには、自分に対しても感謝の気持ちを持つことが大切です。
自身が持つ能力や達成したことを振り返ることから、自分を認めることができます。
また、マインドフルネスを練習することも有効と言えますね。
人はバタバタ、ガチャガチャした喧騒の中だと、より自分を見失いやすくなっていくのではないでしょうか。
そこから離れて静かに今に集中して、自分の心を見つめていったり無条件の受容を持つことから、段々と思い込みから自由になっていけることを願います。
「無条件の受容」というのは奥が深いものですので、またの機会に別の記事で触れられたらと思います。
自分自身に対する評価を、自惚れではない範囲でポジティブなものにすることも大切ですね。
自分に向けて肯定的に「私は素晴らしい」・「私は成長できる」などの積極的な言葉を、(使いすぎない程度に)時には使ってみることも良いと思います。
また、自己に対して厳し過ぎる態度を持つことは避けて、受容的な態度を持つことも大事にしていただきたいです。
自分に対して感情を表現して優しい態度を持つことで、自己を信頼したりすることから成長を促すことができるのではないでしょうか?
思い込みを手放すには自身が持つ認知バイアスを理解することも重要です。
(バイアスは「偏り」という意味を持つ言葉です。
一方向に偏った見方や考え方、あるいはある種の利害関係や思い込みによって、客観性を欠いた判断や行動をとることを指します。)
例えば、自分自身に対して過度に厳しい評価をしている場合、完璧主義者のバイアスが働いている可能性があります。
自分自身に対して過剰に肯定的な評価をしている場合、自己陶酔的なバイアスが働いている可能性があります。
このようなバイアスを理解することで、客観的な評価をすることができます。
また、他人からのフィードバックを受け入れることも大切です。
自分自身の評価を客観的に見ることができるだけでなく、フィードバックを受け入れることで、自分自身が気がつけずにいた課題や問題点を発見することができるようになっていきます。
ただし、他人からのフィードバックを受け入れる場合は、建設的な批判であることを確認し、感情的にならずに対処することが大切です。
ここまで読んで、自分自身に対する思い込みを手放していくためには時間がかかることもお察しいただけるのではないかと予想します。
自分自身を客観的に見たりポジティブな態度を持つことは練習を積んでいくことから、段々と身につけることが出来ていくものではないでしょうか。
焦らずに、コツコツと練習を続けることが大切と言えますよね。
新しい一歩に繋げるために…
- 自分自身に対して客観的な視点を持つことから、過度な評価や過小評価を認識する。
- 自分に対しても承認や感謝の気持ちを持って、能力や達成したことを小さな一歩からでも振り返って認めてあげる。
- マインドフルネスを練習して、現在に集中し自身に対して無条件の受容を持つ。
- 自己評価を肯定的にすることも時には大切であり、相互に受容的な態度を持って感情を表現する。
- 自身が持つ認知バイアスを自覚・理解して、客観的な評価をすることが大切。
- 他人からのフィードバックを受け入れて、気がつかなかった問題点を発見することが大事だが、それは建設的な批判であることの確認が必要。
- 思い込みから自由になっていくプロセスは時間がかかり、焦らずにコツコツと練習することを認識する。
これらの声がけは自分自身に対してポジティブな態度を持つことを促すためのものでもあります。
自分自身を客観的に見ることで思い込みを手放すことができ、より成長しやすくなることを感じていくためのものとして、いかがでしょうか?